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2005年12月12日
きょうから師走ーー。冷え込みが厳しくなり、ほかほかの中華まんが恋しい季節がやってきた。よく見ると、敷き紙に正方形のQRコードがくっきり。携帯電話でコードを読み取ると、専用サイトで原材料やカロリーが即分かる。
今秋からQRコードを導入したのは、中華まん大手の井村屋製菓(津市)。
開発担当者は「中華まんは主にコンビニ店の蒸し器で販売されるため包装がなく、消費者への情報開示が課題だった」と理由を話す。
簡単に実現したわけではない。柔らかな皮からきれいにはがれるよう、敷き紙はシリコーン加工されている。滑る紙を、QRコードが定位置に来るよう裁断するのは至難の業だった。
解決したのは、包装紙などへの特殊印刷を手掛ける大三紙業(愛知県豊橋市)の新技術。敷き紙を図柄のずれなく裁断できるようになり、“通信対応”の中華まんが日の目をみた。(文・豊橋支局佐藤あい子、写真・石橋克郎)
(中日新聞平成17年12月1日付「旬を描く」より)