色から受けるイメージが私たちの商品選びに与える影響は大きく、購買意欲を高めるために、色彩を研究する専門家がいるぐらいです。その色彩を決める発色は、混ぜあわせるインクはもちろんですが、湿度や温度、印刷する材料に、大きく影響を受けます。
また、機能という側面でも奥深いのがパッケージです。ぱっと見たところ、同じ透明のパッケージだったとしても、抗菌性、通気性、耐熱性など、実は目的ごとに異なった様々な機能が付与されています。
食品のパッケージを例にあげても、ウインナーやハムなどのパッケージは空気を通すと、酸化が促進され傷んでしまうため、一切通してはいけません。しかし、野菜を包んでいるパッケージは逆に空気を通さないと、野菜が傷んでしまうため、通すようにしています。実は同じパッケージに見えても、真逆の機能を備えているのです。
色にしても、機能にしても、思い通りのものを実現させるには、熟練した職人が培った経験則が不可欠というのが現状です。しかし、消費者ニーズの多様化から、お客様の要望をいかにスピーディーに実現させるかが企業成長にとっては重要です。
従来の職人の経験値に頼っていたノウハウを、最先端設備を用い、科学的に解析することにより標準化し、効率的に、能率よく安定供給させることが求められています。
私たちは「人々の安心した生活と、企業の経済活動を支えているのは自分たちだ」と、大きな社会貢献性と責任を感じながら仕事をしています。
たとえば、パッケージが流通の根幹を支えると聞いて、ピンとくる方は少ないのではないでしょうか。
具体的に、食品が私達の手に届くまでの道のりを考えると、まず、農家で野菜や果物などが生産され、一度市場に運ばれ、食品工場に届き、加工され、ようやく商品としてスーパーへ届けられ、お店に並びます。
このとき、それぞれの流通過程でパッケージは必ず必要とされます。そのため、実は大災害の際に流通のボトルネックとなってしまうのがパッケージ。商品があり、輸送することができる状態だったとしても、パッケージがなければ運ぶことができないからです。
そこで当社では自社施設で一貫してパッケージを加工、製造しており、いかなる事態においても、パッケージが市場からなくならないよう、安定供給できる体制を整えています。
当社の自社工場では、企画段階からお客様と関わることにより、環境問題に対応できる製品の開発も進めています。たとえば植物由来のプラスチック原料を使用した生分解包装材。天然資源由来の物は化石燃料を使用せず、化石燃料枯渇の未来において唯一通用するプラスチック製品です。廃棄するときには埋め立てや投棄されても、生物が食べて分解してくれるので、ゴミとしてたまることがなく、環境に非常に優しい包装資材となります。お客様と一体となった商品開発で、パッケージに新しい付加価値を付与することもできます。